数年ぶりにHP更新 &  Knot栗山さんの家具トーク。

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金物のCHOBEY HPへ

 

 

 

 

 

 

WEBサイト、金物のCHOBEYができてから10年位が経ちます。

ネットショップやFBページ等は更新しておりましたが、ホームページである本家金物のCHOBEYは殆ど弄る事無く、ここまできましたがついにデザインを変更しました。

といっても、少しずつコンテンツを増やしていくという事で、一気にどうこうというものではありません。

どの様な商品を取り扱っていて、購入したいアイテムに簡単に辿りつく方法、として一部デザインを変更しております。

家具金物という一見一般消費者には縁遠いアイテム群ですが、必ず生活の中には存在し、家具の中に溶け込んでいます。

先日、Knot 栗山社長を京烏に迎え、家具について語らナイト、と銘打ってお酒を飲みながらお話頂きました。

 

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家具について語らナイト

12/21 京烏にてKnot栗山社長をバーテンダーとして迎え「家具について語らナイト」を開催しました。
生活の中で毎日のように触れ、使用している「家具」ですが一般の方からすると情報が少ないのも事実です。

別注家具屋さん、Knot栗山文孝社長が考える「家具」とは。また家具業界の実態、今後の家具について
さらには日本経済に至るまで質問をぶつけ、存分に語って頂きました。

-PM19:30スタート-
バーテンダー経験のある栗山社長はおしゃれなカクテルもお手の物。

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予定より数分遅れてスタートしました。

 

 

-家具とは-
大前提である家具の定義。栗山さんはこれを呼んで字の如く「家の道具」と表現されました。
家を主体とした場合、家を快適に、生活を便利に豊かにする道具が「家具」であると考えられています。

また、家具は「プロダクト」と「アート」の要素があり、道具として使い易さや座り易さを重視するのと
対照的にデザインを重視し、使い勝手の悪い家具を「アート」とし、そのバランスが取れた物を理想的な家具とされています。

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-一般人が知っている家具ブランド-

参加して頂いた中にはブランディングに長けたKさん、木を知り尽くした数奇屋大工のHさん、普段、同じチームで活動するOさん等、
栗山社長をして「話しにくい・・・笑」と唸らせるメンバーでした。

一般の方に馴染みがある「家具屋さん」と言えばIK〇Aさんだったり、ニ〇リでったり、高級イメージで言えば、昨年お家騒動のあったO家具さんとかではないでしょうか。
私も家具金物屋という商売をしているので、多くの「家具屋」さんだったり、「木工職人」さん「家具作家」さんを知っていますが、一般の方の殆どが家具=上記の3社辺りで検討されるのでは無いでしょうか。

別注家具屋の栗山さんから見るとIK〇Aやニ〇リはどういう存在なのか?と疑問をぶつけてみました。

 

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直ぐに返って来た答えは「ファミリーレストランですね」、という回答でした。
それは決して外食産業に於いて、ファミリーレストラン=安かろう悪かろうという意味ではなく、消費者にとって利便性が高く、デザインも大衆受けする為に練られており、
製造や販売方法もできるだけコストを抑えて、家具を買う楽しみを提案しているからこそ成せる家具ビジネスの形であるという事でした。

 

 

 

-浮かんでこない選択肢-

では何故、他の家具屋さんはできないのだろうという疑問が沸いてきます。
消費者にとってもファミリーレストラン以外の選択肢があった方が良いに決まっています。
小さい子供といる時はファミレスが良いですし、記念日にはお洒落な店に行きたいですし、一人であれば気さくなマスターと話ができるお店に行くという「選択肢」がある事がとても重要です。

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選択肢がある事=知っている事

 

 

 

 

 

 

しかし、多くの人が家具を買う時にオシャレな家具屋さんを思い浮かべても出てくる選択肢が少ないと思います。
何故ユーザーの選択肢が少ないのか?という問いについては、こう言う答えでした。

 

-創造と破壊-

外食産業が発展したから=(家具業界が発展していない)

ダウンロード Tokyoramen Ramen_by_avlxyz_at_Ajisen_Ramen,_Melbourne

 

 

 

 

 

30代以上の方は簡単に想像できると思いますが、今、38歳の私が小さかった頃は「ラーメン屋さん」は殆どありませんでした。
あっても醤油ラーメンと塩ラーメン、極稀に味噌ラーメンというラインナップだったと思います。
それが今や地域に数件はラーメン専門店があって、味も雰囲気も比べ物にならない位、進化しています。
イタリアンやフレンチ、洋菓子店等を含めても30年前とは雲泥の差(勿論逆も有り得ますが)があります。

良くも悪くも、創造と破壊を繰り返して業界は発展してきたと言えるでしょう。

もう少し掘り下げます。

 

 

-第三の力-

では何故、外食産業が発展したのか?それは雑誌や漫画、TVを中心としてブームが起こったから、と分析されています。
(確かに料理をテーマにした雑誌や漫画は数多くあれど、家具や建築を一般の方に伝える漫画や雑誌は殆どありません。)

【ブームが起こる→売れる→競争が起こる→クオリティが上がる→裾野が広がる→業界が発展する】
結果、消費者にとって選択肢が増え、これまで1軒のラーメン屋さんしか知らなかった人が、10軒知る事となり、上記の様なサイクルが生まれます。
そこに競争があるので、値段や味やサービスで違いが出てきて、消費者はより良い物、CPの高い物を求める傾向になります。

つまり、オーダー家具、オリジナル家具屋さんが選択肢に入っていく為には、肥えた舌を持つ「ユーザーの意識改革」が必要という事を意味します。
-できない(しない)理由-

話を聞いていると一見答えが出ている(ブーム&認知)様ですが、そう簡単にはいきません。
個人向けの家具、をユーザーに訴求できない理由はずばり「広告」です。
家具でテレビCMをしている家具メーカー、前述の3社以外に思い浮かびますか?

殆どの方は、こんなに生活に密着しているにも関わらず家具屋さんを知らないという事実があります。
家具メーカーがCMをできない(しない)理由に

「家具は買うタイミングが分かるから」

と栗山さんは言います。

images (1) 銅鑼灣店小家電部

 

 

 

 

 

車を買うタイミング、分からないです。家電を買うタイミング、割と頻繁にあります。
しかし、家具という限りなく一生物に近いアイテムを買うタイミングは?と考えれば答えがあります。
分かりますでしょうか?

それは「家を買うタイミング」です。

 

-広告とコストパフォーマンス-

多くの場合、家を建てたり、マンションを購入したりするタイミングで家具を購入します。
そのタイミングに合わせたプロモーションをする。
つまり家具を必要とするハウスメーカーや、建物公共事業等の家具や什器を作る事で、多くの家具を製造される業者さんが成り立っているという事です。

テレビCMや広告を出すよりも、ハウスメーカー等との繋がりを太く持つ方がビジネスとして成り立つから一般消費者には
3社以外の家具屋さんのイメージしかなく、ユーザーの舌が肥えない(外食産業とはモデルが異なる)という事のようです。

更に言えば、家具は飲食とは異なり、オリジナルを製造して宣伝するには余りにコストが掛かります。
材料、保管場所、運送。たったこれだけでも、飲食業界に比べて一家具屋さんがブランドとして一般市場に落とし込むにはかなり難易度が高い事は容易に想像できます。

では、やはり小さな家具屋さんでは、一般の方へ訴求するのは難しいのでしょうか。

結論は否です。

 

-大量生産・消費からモノを大事にするマインドへ-

勿論、どんな業界でもそうですが、1人、1社の力だけで社会の流れを変えるのは難しいです。
しかし、今のモノ作りの流れとしては大量生産、大量消費からは脱却して、一つ一つのモノを大事に、大切に使ってもらおうという動きがあります。
また、建築、住宅の中にもこういったアイテムを取り入れる事で、ただ座るモノ、置く物、ではない椅子や机、素材やディティールに興味を持って貰う動きが大切です。

それが全体に蔓延してくると、自ずと風向きは変わると思います。

後は起爆剤で芸能人が使うとか、漫画家されるとか、一般に向けて発信されるのを待つのみです。

決して一般ユーザーが「興味がない」のではなく、「知らない」という事が今の家具業界ではないでしょうか。

生活に密着して、毎日向き合うモノである家具、それを一人でも多くの人に興味を持って貰う事を願います。

 

 

Knot 栗山文孝様ありがとうございました。

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by knot furniture produce

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