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二 葉 葵 展
第六回で始めての秋開催となった二葉葵展。
今回で五回目の参加となります。
職人さん達が企画運営するこのイベントと、私は決して浅くはない因縁があります。
数年前、二葉葵展主催の景アートのメンバーに、弊社河長のショールームをお手伝い頂きました。
また、私が主催をしているもの作りや空間作りを得意とする人たちの集まり「空間の会合」があり、木工、竹、硝子等の職人さんにも手伝って貰いました。
この際に、繋がりができた二人の職人が景アートに加入します。
ここでできたご縁が、後の京烏の活動に繋がっていきます。
ある日、弊社ショールームで襖の展示会をしていたら、60代半ばと見受けられる設計士の方が来られました。
男性「ふーん、面白いね。」
私「ありがとうございます。若手の仲間内の職人さん達にお願いしたんです」
男性「今度ね、本を作ろうと思ってるんだけど手伝ってくれない?」
とても穏やかに話をされる方で、何か楽しそう、と思って直ぐにOKを出して、連絡を待ちました。
後日知ることになりますが、それは岡本太郎の右腕でもあった、数奇屋建築の建築家、山本良介先生とスタッフの方でした。
著書「京都の遺伝子・職人」の取材の手伝いをさせて頂いた際に、景アートの表具職人、中島さん含め数名を紹介させて頂きました。
※リンク先で御購入頂けます。
この本に景アートと空間の会合という2つの団体の名前が掲載される事になります。
また、この取材を通じて知り合った、関谷君と意気投合し、これをキッカケにモノ作りの人達の交流の場になれば、と祗園京烏が生まれます。
そして、空間の会合、景アートにも所属されていた大工さんからのご紹介でKYOTONEXTという交流会に参加。
漆の職人さん始め、アクセサリーデザイナーさん等との繋がりができ、金継ぎ教室や303というプロジェクトチーム等で、襖引き手ショールーム祇園京烏を支えて頂く地盤ができました。
この様にして、数十年後には京都のモノ作り界を支えていく人達とのネットワークができてきた事への恩返しの意味を込めて、3団体が交流し今後に繋がればと、トライアングルパーティを主催させて頂きました。
これをきっかけに、今回の双葉葵展にも出展、参加者が増え、新しい繋がりができたようです。
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当日のあふひらくいちの様子です。
二葉葵展、つまり職人や作家が二葉葵をモチーフにした作品展示は庁屋にて行われます。
こちらは小さなマーケットや縁日。
お子様連れも多く、左官職人がプロデュースする泥団子遊びや、数奇屋大工が作った船での金魚すくい、からかみ体験等、二葉葵展ならではのイベントがありました。
子供がこういった文化に楽しみながら触れる機会を作る事、はとても貴重だと思います。
いつの間にか、良いものを見る機会が少なくなり、キャッチコピーやブランドイメージで判断する様になったモノに対する価値観。
温故知新。本当に良いモノに自然と触れる事で、現代の効率化されたモノや経済等を見直す事になるのではと思います。
いえ、市場はニッチで良いのです。良いものを知らない事が悲しい事なのです。机の上やPCの画面では分からない事に触れる事が大事なのです。
写真協力:YUKI HAMANAKA
京都で活躍する飲食店さんや作家さん等が出店されていました。
庁屋では展示を始め、俵越山さんと作家、職人のトークショーや雅楽の演奏、日本画ライブアート等が行われました
この想い、行動のエネルギーが京都を、日本を潤す事になるでしょう。
景アート、及び出展者、ご参加頂いた方、準備から撤収まで本当にお疲れ様でした。
この日遊びに来た子供たちが、十数年後、こんな形でモノ作りを伝えていってくれたらいいなと思います。
100年後の伝統工芸を目指して。
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